本の服A
文庫本サイズの本のお洋服です
わたくし、おやつやご飯を周りに置いて、本を読む時間が大好きです
お出かけや旅行のときには、文庫本を携帯します
読書好きですから、下界中に本の服を手にされるお客さまには
「好きな本や、最近読んだ本は何ですか?」と聞いてしまいます
そして、気になったご本は読んでみます
下の画像をご覧ください
本とお茶とおやつ
わたくしの、至福の時間です
画像のお茶はチコリ・オ・レ、おやつはドラゴンフルーツのドライフルーツ
カンボジアへ行ったとき、毎日どこかでドラゴンフルーツを食べていました
綺麗なフルーツです
ドライは甘さが増し、サクッの後、噛んでいるとちょっとネットリしてきます
あ、肝心の本はミネット・ウォルターズ著「囁く谺(こだま)」
お客さまお勧めの1冊です
淑女と紳士の嗜み
以前はカバーをせず持ち歩いていました
別に、タイトルを見られても気にならないし、普通に持ち歩く分には大して汚れもしないからです
でも何となく、ブックカバーが欲しくなりました
淑女と紳士の嗜み、でしょうか
とはいうものの作る気はなく、市販のモノを物色していたのですがなかなか、気に入るモノはありません
そんなある日、とある文房具屋さんに入りました
そこにあったのが、キャンバス地で作った、もこもこお空の雲のカタチをしたブックカバーです
それまで、ブックカバーと言えば四角、と思っていました
「そうか、四角じゃなくていいんだ」と、感じた瞬間、ありんこ天国にやってきたのが本の服です
本側にあるお顔のお口は常にアングリと開けられ、そこから伸びているのは栞です
ヨダレでは、ありません
この、中の人とはご本の感想を語り合いましょう
ただし、ミステリーを読んでいるときは
「犯人を言ってはダメよ」と言い含め、語り合いも最小に抑えておきましょう
もちろん淑女のみならず、紳士の皆さまも本の服、嗜んでくださいね
エンターテイメント読書体験
外側にもお顔があります
こちらは、電車やどこかの待合など、人目がある場所での読書で活躍します
どうか、本を立て気味にして読んでください
すると、表の顔は周囲の人の目に飛び込みます
読書はひとりの世界に浸れる行為ですが、本の服だと周りのヒトも巻き込みます
エンターテイメント読書体験、です
その日のあなたのお洋服に合わせてコーディネイトしてみるのもお勧めです
そして本の服、持ち運ぶ本にだけ、着せる訳にはいきません
本棚の、お気に入りの文庫本にもどうぞ着せてください
読みかけのベッドサイドに置いてある文庫本にも、着せてください
本はファッションでありインテリアでもあります
本の服で装いましょう
パノラマ島奇譚
ちなみに。
わたくしがお勧めするのは江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」です
美術系大学に通っていた頃、「恐怖奇形人間」という映画を観ました
端的に言ってしまうと「スゲー映画」でした
ラストシーンで拍手が沸き起こった映画はあれ以来、体験していません
そんなスゲー映画のクレジットに、パノラマ島奇譚より、とありました
確か、映画を観てから数年後に読んだのですが、読みながら、これはわたくしのだ、と思ったのです
恐怖奇形人間もスゴかったですが、パノラマ島奇譚もスゴかった
なぜ、どういうトコロで、わたくしのだと思ったのか・・・
今ではよく覚えていませんが、この世界を作りたい!と強く思ったことは覚えています
映画も本も、あれ以来目にしていません
映画はアメリカでDVD化されてたようですが、ウチの小さいテレビ画面で観るのは気が引けます
本は久々に読み返してみても良いかもしれません
再読でも、あの時と同じ気持ちになるような気がします
そうしたら、ありんこ天国がありんこ島になる
ことは、ありません
右の本は653ページ:2.8cnの厚さ
左の本は246ページ:1cmの厚さ
京極夏彦のレンガ本と言われるアノ厚さは、残念ながら入りません